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任意の位相群は完全正則空間であることの証明

今日は任意の位相群が完全正則(completely regular)空間であることを証明します.

定義位相空間Xが完全正則であるとは,閉集合Fとそれに元として含まれない{ \displaystyle x \in X}が任意に与えられたときに,連続写像{ \displaystyle f:X \to \lbrack 0,1 \rbrack }が存在して,

{ \displaystyle f(x) = 0,f(F) = \{ 1 \} }

なることをいう.

ちなみに完全正則だからといって正規とは限らなくて,そういう空間の一つにMoore planeというのがあるそうです(初めて知った顔).

定理位相群Gは完全正則である.

証明:閉集合{ \displaystyle F(e \notin F) }が任意に与えられたとする.

単位元eの近傍の列{ \displaystyle \{V_n : 1 \leq n \} }を,

{ \displaystyle V_1 \subset F^{C},V_{n+1}V_{n+1} \subset V_n }

なるように取る.

{ \displaystyle Q := \{ r = a_1/2 + ... + a_k/2^k : 1 \leq k,a_i = 0,1 \} }

と置けば,Qは区間(0,1)で稠密である.

ここで各{ \displaystyle r = a_1/2 + ... + a_k/2^k \in Q }に対して

{ \displaystyle U_r := V_1^{a_1}V_2^{a_2}...V_k^{a_k},( V_i^{0}:={e},V_i^{1}:=
V_i ) }

と置く.{ \displaystyle s,t \in Q,s < t }が,

{ \displaystyle s = a_1/2 + ... + a_k/2^k }

{ \displaystyle t = b_1/2 + ... + b_l/2^l }

と表されたとする.ちょっと考えると{ \displaystyle U_s V_k \subset U_t }となる.ここで前回の記事 T0な位相群はHausdorff空間であることの証明 - Lullaby Of Meowlandにある補題より, { \displaystyle \overline{U_s} \subset U_s V_k \subset U_t }となる(☆).

写像{ \displaystyle f:X \to \lbrack 0,1 \rbrack }を,

{ \displaystyle f(x) = inf \{ r \in Q : x \in U_r \} \ ( \exists r \in Q,x \in U_r ),f(x)=1 (else \ if) }

と定義する.

{ \displaystyle x \in G,0 < f(x) < 1 }であれば充分に小さい任意のε>0に対して,

{ \displaystyle 0 < f(x)- \epsilon < r_1 < f(x) < r_2 < f(x)+ \epsilon < 1 }

となる{ \displaystyle r_1,r_2 \in Q}が存在する.

ここで,☆とQの(0,1)における稠密性とを使うと,{\displaystyle x \in U_{r_1} \cap \overline{ U_{r_2} }^{C} }が分かる.

{\displaystyle f( U_{r_1} \cap \overline{ U_{r_2} }^{C} ) \subset f(U_{r_1}) \cap f(\overline{ U_{r_2} }^{C}) \subset \lbrack 0,r_1 \rbrack \cap \lbrack r_2,1 \rbrack \subset ( f(x) - \epsilon , f(x)+ \epsilon ) }

となり,xにおいてfが連続であるとわかった.f(x)=0なるxやf(x)=1なるxにおいてもfが連続であることは,似たような議論で示せる.

よってfは諸々の条件をみたすことがわかった.任意の{ \displaystyle x \in G }に対して{ \displaystyle G \to G;a \mapsto x^{-1} a }同相写像であった.よって位相群Gは完全正則である.(証明終)

間違っていたら教えて下さい.